懐かしいあの時代にタイムスリップ。フランスで開催された「KLASS GP」を紹介します。RS、TZなど、日本製の2ストレーサーがサーキットを全力で走ります。夢のような光景とマシンを大切にしている親日家の方々に涙しました。
2ストロークバイク45台がサーキットを走る!
ルマン24時間耐久レースが行われることで有名なフランスのブガッティ・サーキットには懐かしい音が響き渡っています。先陣を切ってやってきたのは、市販レーサーのRS250です。その数は1台や2台ではありません。 RS125、TZ250など、さまざまなバイクが姿を現します。日本でもテイストオブツクバに代表されるような、2サイクルのバイクレースが行なわれていますが、「KLASS GP」は市販レーサーが集まったマジっぽい雰囲気です。 参加台数45台、125&250ccクラスのほか、一台ですが500ccが混走します。
ピットの様子をレポートします。
93’~00’ ホンダRS250R(NX5-MR01)
茂木のホンダコレクションホールにあってもおかしくないほどキレイなバイクです。車重はちょうど100kg、最高出力は87馬力。 当時の価格で170万円でした。 このフィールドには、プロダクションレーサーはおらず、ほぼレーサーマシンです。
タイヤにツナが付いたRS125を発見しました。 ライダーは年配で「この人が転んだのかヌ」とビックリしました。本人は「エアバッグが開いて無傷だったぜ」と、笑っていました。
モトGPやワールドスーパーバイクで、 ヨーロッパのバイクが主流になりつつある中、ヤマハとホンダのバイクがフランスで愛されているのは、日本人として身ぶるいするほど嬉しいです。2001年以降のRS250は4サイクルが主流になる過渡期のため、当時でもお目にかかることはありませんでした。そのマシンをフランスで目の当たりにするとは思いませんでした。
ピットでのメンテナンスや修理は日常茶飯事
この光景は昔の2サイクルの整備場そのもの。 エンジンが開けられ、シリンダーが外され、メンテナンスが行なわれています。2サイクルエンジンは、現場で対応しないと走れないほどデリケートでした。60代ぐらいのライダーも多く「ヨーロッパはレースの本場なんだ」と感じました。
2サイクルバイクはエンジンの特性上、ベストな状態にセッティングするのに時間がかかります。コーナー出口でバイクを少し起こしてパワーバンドを使い、一気に加速させますが、キャブセッティングやギアが合わないとタイムが出ません。 セッションの合間にエンジンを開けて、焼き付きやシリンダーの破損などを確認。問題が生じている場合は「どうすればいいか」と、ピット内で対策に頭を抱えていました。
バイクを維持するためにレースに参戦!?
世界的に2サイクルバイクのパーツ入手が困難です。愛好家は仲間で情報交換するためにKLASS GPに参戦しているそうです。 日本でも、こうしたイベントを開催しても良さそうですね。
世界中で愛されるMADE IN JAPAN
20年以上前の日本車はとても高品質。バイクがなくてはKLASS GPは成立しません。日本人として、とても誇らしい気持ちになりました。しんたろう炎の動画「WGP再び!?TOTのフランス版!?KLASS GPで2サイクルの全盛再び!?」では、ヨーロッパのモーターサイクル文化をお伝えしています。カストロールの香りが漂う懐かしい雰囲気をお楽しみください。
注目のバイク動画を紹介!
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この記事では、動画「Shintaro.Nakayama 炎のしんたろう」チャンネル協力のもと、モトメガネ編集部で記事を再編集。ジャンル&排気量を問わず、さまざまなバイク情報を取り上げています。