タカラ(現タカラトミー)が発売していたチョロQのバイク版「チョロバイ」を紹介する激烈チョロバイ伝説。 ステージ13では、ホンダのゴールドウィングとベンリィCD50を紹介します。
ウイングマークはホンダ車の証

ホンダは高級車から乗用車まで幅広く製造しています。価格や大きさは違いますが、「ゴールドウイング」と「ベンリィCD50」のウイングマークは共通。いずれにもホンダイズムが溢れています。
50周年を迎えた無敵ツアラー「ゴールドウイング」

初代のゴールドウイング「 GL1000」は、1975年に発売。なんと水冷4ストロークOHC水平対向4気筒を搭載するスーパースポーツモデルでした。1980年にGL1100 Gold Wingにモデルチェンジ。追加発売されたGL1100 Gold Wing Interstateには、音響機器が装着できるオプションが用意されるなど、ツアラー色が強められました。

1984年に発売されたGL1200にはラゲッジやフロント・フェアリングなどが装着され、お馴染みのカタチに進化します。1988年には6気筒となり、国内メーカー最強の地位を確立しました。
6気筒エンジンで独走体制を築く

チョロバイは、GL1500(SC22)をモデル化しています。エンジンは1,520cc 4ストローク 水冷水平対向6気筒OHCを搭載。四輪の主力であるシビックのトップグレードと遜色ない排気量です。

2012年までオハイオ州で生産されていたことからも分かる通り、メイン市場はアメリカでした。重量は360 kgもあり、一人で取り廻すことが困難なことや日本での使い勝手を考慮して、このモデルから世界で初めてバックギアが採用されました。
ライバルをぶっちぎる!

バイク業界は仁義なき戦い。ゴールドウィングの後を追って、ヤマハはVenture Royale、カワサキはZN1300 Voyager、スズキもナニカ(車名を思い出せない!)を発売しましたが、付け焼刃ではゴールドウィングの寝首を取ることはできません。ライバルたちを返り討ちにしたゴールドウィングは、その後、排気量を1800ccに拡大。2025年に無敵のツアラーとして50周年を迎えました。
便利だから「ベンリィ」

「ベンリィ」という車名は、1953年に発売されたスポーツモデルとして初登場しました。便利だからベンリィ。あると便利だからアルト。静岡県・浜松市界隈の伝統でしょうか。オヤジギャグを得意とするスズキと同じノリです。もしも同社が合併したら「アルト・ベンリィ」という車名が生まれるでしょうね。

ベンリイJ型は、最高出力3.8ps/6,000rpm・最大トルク0.4kg-m/4,000rpm・排気量89ccの空冷4ストロークOHV単気筒エンジンを搭載し、公称65km/hをマークしました。その後、スポーツモデルは「CB」、実用車は「CD」の名称に分かれ、それぞれの道を歩んでいきました。
地味なアイドル的存在「CD50」

チョロバイは「ベンリィCD50」をモデル化しています。かつて一世を風靡した笑わないアイドルに例えるなら、CBは相田翔子、CDは鈴木早智子です。なぜ商用車であるさっちん…いやCDが商品化されたのか謎です

タンクのウイングマークも誇らしく、その下は原付らしくスカスカ。チェーンガードや大型のキャリアも再現され、「いぶし銀の魅力」が詰まっています。交番配備のパトロールバイクとして、小梅太夫のように真っ白に塗られた警察仕様も存在しました。チキショー!
世界に向かって羽ばたき続ける

「世界に羽ばたく」という思いが込められたウイングマークは、ホンダが誇る技術力の象徴です。ゴールドウィングは世界70か国以上で販売され、ベンリィシリーズも、東南アジアを中心に世界中を走りまわっています。これからも翼を広げて飛び回ることでしょう。

