一般的に、バイクに乗るときは、バイクウェアを着用してバイクシューズを履くものとされています。では、サンダルを履いてバイクを運転すると、何かしらの違反に問われるのでしょうか。
サンダルでバイクに乗ると、運転操作がうまくいかないおそれがある
一般的に、バイクに乗るときは、バイクウェアを着用してバイクシューズを履くものとされています。
しかし、Tシャツや短パン姿といった軽装に加えて、素足にサンダルという姿で運転している人を目にすることも少なくありません。
サンダルは簡単に履けて通気性もよい履物ですが、バイク運転中に履いていると、重大な事故につながる危険性があります。
サンダルは、ライディング用に設計されたバイクシューズより柔らかく、滑りやすいおそれがあります。
つまり、滑ってペダルをうまく踏めないと、ブレーキを踏むタイミングが遅れるかもしれないということです。
また、もしも信号待ちや交差点で足を地面についた際に、サンダルが外れてしまうと、転倒の原因になるおそれもあるとされます。
サンダルを履いてバイクを運転=違反行為という規定はない
では、サンダルを履いてバイクを運転すると、何かしらの違反に問われるのでしょうか。
実は、バイクを運転する際、ライダーが履くべき具体的な履物について、法律で明確な規定はありません。
しかし、道路交通法第71条1項によって、「運転者は運転に支障があるおそれのある服装をしてはならない」と規定されています。
そのため、サンダルやスリッパといった足元が不安定になる履物で運転すると、安全運転義務違反に問われる可能性があるようです。
もしも安全運転義務違反に該当した場合、違反点数2点に加えて、7000円の反則金が科せられます。
また、各都道府県によっては、より具体的な規定が設けられている場合もあるとされます。
たとえば、東京都では“東京都道路交通規則“の規定により、木製サンダル、げた等運転操作に支障を及ぼすおそれのある履物を履いての運転が禁止されています。
さらに、千葉県では“千葉県道路交通法施行細則”が規定されています。
これによると、「足から離脱して操作に誤りを招くおそれのある履物」として、鼻緒やかかとかけなどが挙げられていました。
そして、神奈川県の規則では、げたやスリッパのほか、運転を誤るおそれのある履物が禁止されているようです。
また、ハイヒールやピンヒール、パンプスなどのかかとの高い履物は、接地面が狭くバイクを支えにくいため、停車時や足をついた際にバランスを崩しやすいといいます。
まとめ
バイクを運転する際の履物の選択は、安全運転に大きく影響します。
そのため、バイクに乗る際はサンダルではなく、足をしっかりと固定できる履物を選ぶことが重要です。
特に、ライディングに適したバイク用ブーツは、安全性を考慮した設計がされており、滑りにくく足首をしっかり保護してくれるため、安心して運転することができるとされています。
安全なライディングのためにも、適切な履物を選びましょう。